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コンサルティングの初期段階では何をすべきか?

by 中村 仁 / 2017.08.20

中村さんって、コンサルティングをするとき、癖がありますよね?」

■「うん?癖、どんなのですか?」


昨日のコンサル合戦時、
うちの塾生さんで観察力に優れた筆跡診断士のある女性から私の癖について教えてもらいました。

中村
:「コンサル時、何か特徴的なことを言ってますか?」

女性:「はい、


▼ちなみに


▼なるほど


▼そうですね


▼へぇー


とか、よく言ってます(チラッと手元のメモを見ながら)。


あと、○○について話すときも、
直前に同じ仕草をしてますね」

■すごいー(笑)。


なにげない仕草を分析して言語化できるとか、
すごすぎですよね。

たしかに、たしかに。


私もコンサルティングを行う際に決まった言葉を
使っています。

■実は、コンサルティングのステージ(前半、中盤、後半)と
進み具合に沿って、上記うなずきのパターンや、質問内容も変えるようにしています。

分析してもらった「ちなみに、なるほど、へぇー」は、
最初の段階でよく使います。

■意図があります。


相手に相談内容を話してもらう段階(前半)で、
診断的な質問(中盤)や、核心に迫るような質問(後半)しては相手が本音を言ってくれなくなるからです。

だって、コンサルティングの成否は、
クライアントとの関係性がすべてだから。

関係性を構築するには、
まずクライアントにしゃべってもらわなければなりません。

「詳しく聞かせてください」


「何があったんでしょう?」


「質問させてください」


と、相手に自由にしゃべってもらうよう
促します。

■質問だけではなく、
クライアントの回答に対する受け答えも関係性構築という目的に沿って意図しています。

「なぜ、あなたはそのとき、○○をしなかったんですか?」


なんて、いきなり答えてはいけません。

関係性ができているなら、
問題ないかもしれませんがこの段階でも、基本介入ですからね。

■介入行為は、相手に負担がかかるんです。


クライアントがしゃべりたいことを中断して、
否応なくあなたの質問という限定された枠の中で、話さなければならないからです。

あなたは専門家だから、
少し話を聞いただけで見えているものがきっとあるのでしょう。

素晴らしいことです。


でも、コンサルタントとクライアントの情報量が
一致して進めていかなければ、相手が心を開くことはありません。

■「あれ?なんか私の話聞いてない、この人・・・」


違和感の種が不信感につながり、
行動してくれなかったり、アドバイスに抵抗感を示し始めたりするのです。

初対面の医者と患者の関係性では、
まだ足りません。

彼らに対しても初対面であれば
隠しごとしたりしたことはないでしょうか?

■私はよくありますよ(笑)。


もう一歩深い段階に踏み込むことで、
クライアントとの関係性が深まって来るとコンサルティングの質も変わります。

関係性を作るためには、
まずは、使う言葉、態度、表情に気をつける必要があります。

■どんな言葉、どんな態度、どんな表情
をすればいいかって?

相手に信頼してもらい、
本音を言ってもらえる関係性を作るために必要な言葉、態度、表情です。

重要なことは、
最初の段階では相手の話を聞いて解釈を挟むことなく、相手の話に耳を傾けることです。

■相手に貢献したい、支援したいという
気持ちや好奇心を持って関わっていくわけです。

あり方なので、抽象度が高いですね。


でも、これができて初めて、
クライアントが本音を話し始めます。

「○○をやって、売上げをあげたいんですよ」


■おそらく半分くらいウソです。


ウソを言うつもりはないけど、本音を言ってない。


(本人すら本音がわかってないケースも多数)


先日も、教えないコンサルのバージョン2で、
当初のテーマと真の課題にずれがあるか、具体例をまとめてしゃべってました。

でるわでるわ(笑)。


■「えっ?そんなわけないやん?」
と、突っ込みたくなるような真の課題があったりします。

真の課題が発見できるかは、
すべては初期設定で決まります。

相手が本音を話さないために、
真の課題にたどりつけず表面をなぞったようなアドバイスでお茶を濁すのは(契約が続かない)、

初期設定で関係性を構築することに
フォーカスせずに、したい質問をしてしまったことにあります。

「やれば成果の出るノウハウがあるのに、
やらないなんて、やる気がないだけだ。行動する人以外はバカだ」

と考えるコンサルタントもいるでしょう。


気持ちはわかるし、そういう側面がないとも言えません。


でも、相手を責める前に、
コンサルタント側の能力不足ではないのか?と、考えてみてはどうでしょう?

■まずは、相手に耳を傾けましょう。


初期段階では、
専門家や医者の役割は横においておいて、サポーターのセルフイメージで話を聞いてあげてください。

クライアントとコンサルタント間に漂っている
空気感が少しずつ変わることでしょう。

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